KABB!の9:30

kabb2010-03-28

昨年に引き続き、今年も「シングルCD」発表のため、今月頭に録音やって・・・
で、俺の耳の調子もあってなかなか「これだ!」という決定稿ができないんですけど、ちょこちょこ編集作業をして日々変化してます。
もちろん、録音の時もその都度「思いつく」ことはあって「ここオクターブ上でもう一回重ねよう」とか「照喜名くん、このパートも吹いてよ」とか変更点がいろいろありました。
そんな中で計画当初から変わってないこと。
それは「曲のサイズ」つまり、全体の長さですね。それがこのブログのタイトルにもした「9分30秒」なんですけど。
俺もいいかげん「昔の人」なんで、リスキーというか「無謀」なのはわかってます。
「シングル」ってある意味プロモーションの側面も強くて。だとしたら「曲の長さ」って重要なんですよね。
ラジオやテレビなんかでフルサイズでかけてもらうには、やっぱせいぜい3分以内とかでまとめるのが無難。
ゲストで呼んでもらって曲をかけてもらえる場合でも、5分以上は難しい。
「じゃあ、なんでそんな無茶を?」って話ですけど。
最初から「そんな弱気でどうする」でもあるけど、オンエアしてもらうことなんてそんなに無いのです、ウチぐらいのバンドじゃ。
だとしたら「そのため」ってのをあまり意識してもしょうがない。
で、一番有効な「多くの人に聴いてもらう手段」って何かな?って考えたら、ネットなわけですよ。今は。
「対YouTube」っていうのを考えるのがいいのかな?と。
で、ご存知のようにYouTubeってアップロードできるのは「10分以内」ってルールがある。それを目一杯使うってのが一番「ウマいことやってる」ってなるんじゃないかな?と。
「時間をウマく使ってる」ってのがわかってもらえれば、3分なら「3分なり」の事ができるとか、10分20分って長尺もそれなりにできるんだろうな、と思ってもらえるんじゃないか?と。
で、その為には無理矢理縮めて「なんとか10分に収めた」って印象じゃマズイし、あれこれ付け足して「なんとか10分にした」って内容でもマズイし・・・
聴いて「必然性のある10分」になってないと意味がないわけです。
昨年の「easygoing!」の時は、元々作品にする目的がなかったから、録音しながら曲の構成を変えるなんて事をしましたけど、今年は最初からCDにする事を考えてたんで、そこを「最低限のルール」みたいにこだわってみたのです。
(まぁ、非常に根本的な矛盾としては「せっかくCD作るんだから」時間の制約とかそんな事を考える必要なんか全然ないってのはわかってんですけどね、実際手に取ってもらえない人が世界中にいるってことで)
で、昨年PV作ってわかった所もあって、最後にクレジットを入れたり、最初に少し無音の部分があったり・・・ということで、30秒ぐらいは余裕を残しといた方が後々便利だろうな、と。
そんな事を考えて曲の構成を作ったのです。新しく「歌」の部分をたくさん追加して展開に「必然性」を持たせたり。
コンサートなんかと違ってプログラムやら全体の展開で「ひと工夫」みたいなことができない1曲限りの「録音」で、なんとかいつもKABB!がこだわってる部分を出す事ができないかな〜とか、俺が「ディレクション」という肩書きでクレジットされる「意味」みたいなことなんですけどね。
まぁ、聴く人にとっては「どうでもイイコト」だとは思うし、ホントはこんな「種明かし」みたいな事は書かないほうがカッコいいとは思うんですけど。
気付いてもらえないのもなんかサビシイんですよ!俺的にかなりこだわって苦労した部分でもあるんで!(死活問題ともいえますね)
とにかくね、ただ時間だけ見ると「え〜10分もあるの?」って思うかもしれないけど。
「これでもか!」ってぐらい盛りだくさんにビューッと駆け抜けて、満腹でも物足りなくも無い「ちょうどいい」1曲をお楽しみに。
いつも必ず打ち出したい「すべてがつながってる」ってなったんじゃないかな?実に「らしい」です。
コンサートでたくさん曲を聴いた時と同じような「KABB!らしい」って思ってもらえる内容になりますよ。
俺が思う「KABB!らしい」って、どんなかな?って考えたらやっぱり「パズルのピースが集まったような」みたいな。
そうですね、特に今回は小さな貝殻を集めて一枚の絵にしたような。近くに寄って見ると、ひとつ一つの貝殻の美しさや、その「貼り付け方」の向きや選び方のこだわりなんかもある。でも、そんな事よりも離れて全体を見た時に一枚の絵として大きく成り立ってるみたいな。
ジャケットは今回もいつもの「たかみつくん」のイラストです。おそらく彼が考える「KABB!らしさ」あふれる細部にこだわりまくってるけど、とにかくパッと手に取ったとき「うわ!ステキ」って思えるような仕上がりになるでしょう。
そちらも是非お楽しみに!プリンティングなう。


鬼頭哲http://kito-akira.com