after our music hour vol.1

あらためて、12月22日名古屋市千種文化小劇場「アワーミュージックアワー」ご来場ありがとうございました!
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普段、あまりライブのレポートみたいな事は書かないのです。
というのも、振り返る暇があったら「次!次!」って方が「性に合ってる」から。
ただ、今回はしっかりと思い出して書き留めることで「次」につながる何かが発見できるような気がして・・・
というか、めずらしく「次!」ってのが見つけられないから「なんとかしなくちゃ!」と、いつもはやらないような事をやってみよう、ですかね。
とはいっても、膨大な「パズルのピース」についていっきに書くのは結構時間も体力も必要とされますんで、記憶が風化してしまわないうちに「思いついたことから」何度かに分けて、ココに書いてみようと思います。
ヨロシクお付き合いのほどを。
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とりあえず、今回のコンサートを振り返るにあたって「どこまで?」と思ったんだけど、やっぱりそれは「パズルの最初のひと欠け」までさかのぼんなきゃ、と。
メールボックスを探してみたら「Wed, 05 Aug 2009 15:52:48」に企画担当者から「おうかがい」というタイトルのメールが。
その数日前に秋・冬のスケジュール調整メールがまわっていて、メンバーの揃いが良い「12月22日に千種文化が全日空いてるんですけど・・・」と。
で、そこには数々のメリットであるとか企画意図なんかが書かれていて、俺も「いいじゃないか!」となったわけですね。
(「この時期にクリスマスものなんて安っぽいからやりたくない!」ということなら考え改めます。などという気遣いある「おうかがい」でした〜)
そして、メンバー全員へ向けての「【決定】KABB!◆12/22 名古屋千種文化小劇場」というタイトルのメールが来たのが8月8日の早朝。
このメールは別バンドでツアー中の名古屋の宿だったか大阪へ移動する車で確認した覚えがあります。
まだ、秋の足音も聴こえない炎天下の中、クリスマスに向けての準備が始まったのです。(実際のところは8月末に迫ってるライブの事でまだいっぱいいっぱいだったけど)
その後も10月25日の東京ツアーなんかがあって、クリスマスの件に関しては「構想を練る」みたいな感じだったんだけど、はじめて企画担当者とミーティングをしたのが10月の29日、吉祥寺のサイゼリアでした。
そこからの数々の「最高のタイミング」はその時期の「うさぎのえさ」に結構書いたんだけど、改めて。
このミーティングの時点で、すでにかなり具体的にオープニングの演出が企画担当者の頭に描かれていたのです。
「キャンドルが少しずつ増えて行くような導入」だとか「管楽器以外の音、たとえば声による導入」っていう。
ここで、まず「ジャジャジャジャーン!」と第一回目の「運命」
「3日前にスゴク良いシンガーを見つけたとこだよ!」と。
それが、今回ゲストで参加してもらった「タカシくん」だったんだけど。
早速、連絡をとってスケジュールを押さえて・・・
で、もうひとつの「キャンドルの演出」
すでに会場に確認済みで「消防法の都合」などで使用は不可だということ。
でも「キャンドルみたいなもの」は使いたいと。
で、その日は結論が出ないままだったんだけど、ズーッと「キャンドルみたいなもの・・・」と考えたり探したりしてたのです。
そしたら、その2日後だったかな?
近所の井の頭公園、いつもは通らないコースを、ホントに何気なく「たまにはこっちから行ってみるか」と歩いていたら露店が出ていて・・・
机の上には、まさに「キャンドルみたいなもの」が!!!!
http://www.fleursy.com/riccolabel/candle.html
「ジャジャジャジャーン!」でしょ?びっくりというか、もう笑っちゃうようなタイミング!
あと、これはちょっと個人的な「思い入れ」でもあるんだけど。
冒頭にアカペラで唄ってもらう曲はタカシくんに「お任せ」したのです。
一応「こういう流れで」って説明して。
そしたら「スマイルなんてどうですかね?」と。
う〜ん・・・「ジャジャジャジャーン!」だよ。
というのも、8月に名古屋「ウルバナラティーナ」でライブやった時、開演まで俺が選曲してDJタイムみたいになってたんだけど。
その時、バンドの音が「ドン!」と入る寸前の最後にセレクトした曲がジャバンがポルトガル語で歌ってる『スマイル』だったんだよなあ。

「みんなが思いつくベタな選曲」と言ってしまえば、それまでなんだけど。少なくとも俺とタカシくんの宇宙がつながったような「運命」を感じたねー!
そんな感じで、準備の段階からたくさんの「偶然」や「最高のタイミング」に恵まれたコンサートは当然本番も同じで・・・
今回も開演までのBGMは俺が担当したんだけど。
開演時間から逆算した30分の展開の音源を準備したのです。
で、その最後の2分半ぐらいからメンバーがゆっくり登場してって演出だったから「オンタイムでお願いします」っていう舞台監督の指示を受けて、俺がメンバーひとりひとりに「キュー出し」をして、メンバーをステージに送り出して。
全員が揃ったところにタカシくんを送り出して。
BGMがフェードアウトして、お客さんを引き付ける静寂があって。
タカシくんの口から「スマイル」の最初のフレーズが出た瞬間に舞台袖にあった時計の文字が「18:59」から「19:00」にスッと変わった時は・・・
もう「スバラシイ」とか「見事!」としか言いようがない。
こういうの「劇場付き」のスタッフさん。これまでもいろんな劇団や楽団をそれこそ「日替わり」で担当してきているんだろうけど、すごく喜ぶんですよね。
当然、気合も入るし良い仕事で応えようとしてくれる。
メンバーである企画担当者や舞台監督って「自前のスタッフ」以外が「見方」になってくれるって、すごく心強いし「良いコンサート」にするためには不可欠な話。
だらしない楽団には適当な仕事でしか対応してくれないかもしれない。
だから、ここは是が非でも「死守」したい部分だったのです。
もちろん「狙って」はいたんだけど。メンバーの入場も何度かリハーサルもしたんだけど。
「人間」がやってることだし。
たとえば、お客さんの入場の都合でオンタイムでいけない場合もあったかもしれないし。
「秒単位のレベルで」って、つまりは「完璧」なわけで、こんな事「ありえるのか?」と思っちゃいました。
(つづく)




(鬼頭哲)http://kito-akira.com