アナザーミュージックアワー Vol.3

夜なべして完成したCD-Rとジャケットと、大荷物を抱えて、さぁ千種文化小劇場へいざ。

○本番当日(2009/12/22)

 朝、支度を終えて、会場へ向けて移動開始。サラリーマンでごった返す電車の中、大荷物で大ひんしゅくを買いながら移動。毎日の出勤と同じ時間にでかけたら、交差点でいつも旗ふりしてるおじさんにビックリされる。いつもと違うね!と。「コンサートにでかけます!」と歩きながら挨拶を返す。道すがらの朝陽がすがすがしい。

 会場到着。まずは、ひな壇を組み立てる。舞台監督の安部田さん+メンバー+劇場スタッフでテキパキと設営。事前準備の図面との食い違いは現場判断でどんどん変更。安部田さんの的確な指示でどんどん組み上がる。

 その後、録音機材の設置に入る。新しい設定の為、録音レベルが全く見えてないので、リハーサル時も録音状態で放置することに決定。他の公演では機材放置はあまり無い様子で、ホールの照明の方から、人みえますか?と聞かれた。が、無人ですと返答。マイクが落下しない様、スタンドをガムテープでがっちり固定して設置完了。そういえば、前来たときは、そういえばポータブルDATレコーダ使ってたっけ。そのときも、やっぱり無人で録音したな〜。

 リハーサルが始まるまでの、少しの時間、あちこち見て回る。


 パーカッション隊のセッティングもステージに乗っける物は全て出た。管楽器パートもあらかた準備完了。遅れるメンバーが数名いるため、サウンドチェックは一旦おいておいて、舞台監督からではけの説明。実際に動線を確認しながら動いてみる。やってみて判る問題もあるワケで。。と、と、とっと、ひな壇最上部で問題発生。後で階段を設置してもらうことに。コンサート全体での動きがまとまった所で一旦休憩。

 遅れて集合のメンバーも無事到着し、バンド全員集合。さてサウンドチェック開始だ。と、とっと、と〜。その前に、調整室へ飛んで行って、レコーダを録音状態にしてくる。録音レベルを決めなきゃいけないのだけど、僕はステージにいる訳で、他にレベル調整が出来るひとも居らず。サウンドチェックの間、仮に決めた録音レベルで録音しておいて、本番前に調整するしかないのであった。サウンドチェックの間、黙々とレコーダは音を刻み続ける。。ハードディスクとメモリにだけどね。

 サウンドチェックが終了予定時間を大幅に押して終了。楽器を楽屋に持ち帰りメンテナンスもそこそこに、調整室に飛んで行く。やっぱり無人な調整室で、ついさっきまでのリハーサルで録音していた音をプレイバックして録音レベルの確認を始める。レコーダを早送りで再生するけど、操作性が悪くイライラ。まずは、H4nでの録音レベルを確認すると、、かなり低めで録れていたので、インプットゲインを大幅に盛る。もう一台のレコーダのMR-1000は、ほぼイイ線いっていたが、少しレベルが低いので、ちょいとだけ盛る。
 この入力レベルの盛り加減もなかなか難しくて、KABB!の本番は、必ずといっていいほどサウンドチェックより音がデカイ。この変わり具合も考慮に入れてのレベル変更。やれるのであれば、変更後の設定で実際に録音レベルを調整したいけど、それは叶わぬ望み。だって、メンバー一旦解散してしまっているから。スッパリあきらめて、腹ごしらえに出かける。

 近くのスガキヤでラーメン食べて、飛んで帰ってくる。往復時間より、店で食べてる時間の方が短い!楽屋に戻って、やっと衣装に着替える。そうこうしているうちに、本番15分前。オープニングのSEが流れるなか、やっぱり無人の調整室に行って、録音を開始。このまま、コンサート終了まで、放置することになる。切に終演まで記録してくれる事を願う。以前、MR-1000が勝手に録音を停止したことがあったから。いかにもおかしいですという感じで止まっていて、原因不明だったけどファームウェアをUpdateしてからは収まった模様だけど。

 本番開始5分前のブザーが鳴る。舞台袖に集合し、これから始まるコンサートに思いをはせる。






 1部、2部構成のコンサートが無事が終了。ロビーに出る間もなく、舞台撮影を行い、落ち着く間もなく、撤収作業開始。あーだこーだしている内に、撤収完了目標時間まであと20分あまり。まず身の回りを片付けて、2階の調整室に急ぐ。放置していたレコーダは黙々と録音していた!録音レベルをざっと確認。狙い通りになっている事を確認しホット一息。ふぅ。あわてず急いで機材をバラして、忘れ物ないよう!ケースに詰め込む。楽屋に戻り、忘れ物チェックしながらゴミを片付ける。

 受付・物販コーナの撤収に手間取っている感じだったけど、もうやれる事が無いので素直に打ち上げ会場へ急ぐ。千種文化小劇場、ありがとう! お客様、ありがとう! 舞台監督、ありがとう! みんな、ありがとう!

○本番その後(2009/12/27)

 DSDレコーダMR-1000で録った音源をPCM形式(96kHzサンプリング、24bitデプス)に変換し、DAWに流し込み。その後、イロイロ魔法をかけて、1部,2部それぞれ通しで聞ける音源完成。さっそく、メンバー向けに公開。こをれ聴いたメンバーの反応が楽しみだな〜。
 新しく試みたマイクセッティングもまずまず決まった様で、素直なステレオイメージで録れた。けど、やっぱりマイクと演奏者との距離があるから音が団子状態ィ〜〜(図面上では約18m)。このホールはスピーカが天井つりになっている点、演劇向けの舞台装置(バトン吊りできるのだ)を備えている点からだと思うけど、一般的なコンサートホールの様にマイクを吊る装置は無いのであった。他のコンサートではどうしてるのだろうか?

 この後、曲別に魔法をかけていく作業があるのだけど、どの様な感じになるか(するか)は、まだこれから。どこかで皆さんと出会う日はあるのか、ないのか。判らないけど、じっくり取り組んでみるつもり。

では、また!

安井 教郎 プロフィール
 DAWProTools LEをMacProで使用。最初からMacProを使っていたワケではなく、自組のWindowsPCからスタートして、iBookG4、MacBookPro、そしてMacProに。DAWソフトも最初からProTools LEではなく、SoundForgeというなんちゃってDAWなソフトから。PluginソフトはWaves Native Power PackをiBookG4 800MHz/ProTools LE6と同時に最初から入手。2009年、やれることに限界を感じたため、MacPro導入後、McDSP Emerald Packを清水の舞台から飛び降りるつもりで購入。その後、同社のRetro Packも購入。最初の編集は赤面ものだったと、振り返るこのごろ。今でもマダマダですがね〜。

(安井教郎) http://tylab.dip.jp