アナザーミュージックアワー Vol.1


 みなさん、こんにちは(こんばんは、かな)。TenorSAXを担当している安井こと「やっさん」です。ステージに立つだけでなく、録音など音関連の作業にも携わってマス。どうぞヨロシクお願いします。
身近な所では、鬼頭 哲 ブラスバンドのCD-Rにも一枚噛んでます。古くは「Speak=Blow」や「My Room」など、自宅の寝室兼作業部屋兼スタジオで制作しました。easygoing!はとある場所でのスタジオ録音時にアレコレ作業しましたが、編集はリーダ自ら完結させてしまいました。実は、かなり苦労して作業した独自ミキシングVer.あるのですが、いまの所、没になってます。ミックスダウンとは何ぞやを一からやれた仕事でした。ところが、ハードディスクを間違って消してしまって作業途中の物しか残っていないという悲劇が。。。とか何とかカントカ。話は尽きないのですが、さっさと「アワーミュージックアワー」に向けての録音班としてのお話に、主題をばもっていきましょう。

○本番三日前(2009/12/19)

 コンサートに向けての最後のリハーサルの日。リーダに、事前にうけとっていたオープニングSEの音源をCD-Rに焼いて渡す。その会場にあった備品のDVDプレーヤ+大型テレビで出音を確認。鬼頭さんちょっぴり、出音に関して不安げな様子。これはちょいと見直しが必要だなと心にメモ。
 リハーサル前に、物販CD-Rの素材と生CD-Rを受け取る。本番当日までに、CD-Rへ書き込みだ。間に合うか!やっさん。

○本番二日前(2009/12/20)

コンサート当日、バンドの記録用音源を録音する為の機材の動作チェックを始める。というのも全部、安井の持ち出し品なのだ。独身サラリーマンならではの特権(暴挙?)。
話はそれるけど、ライブハウスでの録音は、リーダの後ろ辺りにマイクスタンドを1本立てて、そこにXY方式(90度開き)のワンポイントステレオマイクをセットしている。じゃまくさい事は100も承知の上、スタンドを設置させて頂いてマス。
 だ、け、ど、今回のホールでの録音は、ステージにスタンドを立てる訳にもいかず。。録音の為のホールコンサートじゃあるまいし、ということで。そこで、調整室にある大窓で音を録ることに。過去2回のコンサートでも同様。機材はだいぶ替わっているけど(個人持ちで採算度外視でOKなため、使ってみたい機材を随時投入しているのであります。)。
 ここで問題になってくるのが、マイクと演奏者との距離。マイクとの距離が近いうちは、XY方式(*1)で問題なくステレオ感を持って録音できるのだけど。。 マイクと演奏者との距離が遠くなるとステレオ感が非常に弱くなってしまう。
 前回までの公演での録音は、編集段階でStereoImagerと呼ばれるツール(僕はWavesのS1 Stereo Imager使ってます。ステレオ感をわりと自然な形で広げたり、縮めたりできる。)で、無理矢理ぐぐっと!ステレオ感を広げていた。そうすると、不自然なステレオ感になりがち。そこで、今回は、別方式の録音方法を試すことにした。鬼がでるか蛇がでるか、やってみなけりゃ、判らない!
 今回は数ある方式の中から、ベーシックなAB方式でいくことに。2本のマイクを平行に1から2m離して設置するだけ。しかし、コンサート録音で定番な超!高級マイクを自前で持っている訳も無く、手持ちのマイクでいくことに。*1
 手持ちのマイクは、SHURE社製PG81なるコンデンサーマイク。このマイク、SHURE社のラインナップではコスト最優先の製品で、最低レベルにかなり近いマイクであるのは間違いない。これと、メインレコーダのDSD方式録音のできるKORG社製MR-1000を組み合わせる。DSD方式で超!高音質で記録できるけど、マイクのレベルがかなり低いという、だいぶバランスが悪い気がするが。是非はともかくやってみよう。もしもの保険でのバックアップ録音は、いつものXY方式のマイク(RODE社製NT4)とZOOM社製H4nで。

 話がだいぶそれました。粛々と仮組みしてチェックしていたら、XLRケーブルの一本でノイズ発生!コネクタの銀メッキ接点が酸化して接触不良になっている模様。そこで別の金メッキ接点のケーブルに替えて、問題クリア。後日、どうにかしておかないとネ。
 録音機材の忘れ物が無いようパッキング。レコーダ2台。ACアダプタ2個。マイク録音用3本+ステージ用1本。ケーブル3本。電源タップ1本。卓上マイクスタンド3本。これをエフェクターケース1個と、登山用ザック(30l)に収納。ザックには、他にも衣装と譜面、譜面台も同梱。さらに、楽器(TenorSAXとSopraninoSAX!、パンデイロ)もある。都合5個の荷物を抱えての移動に。徒歩移動にしては、かなりの大荷物になったけど、なんとかなるレベル。頑張って移動しよう!

(続く)

安井 教郎 プロフィール
 本業は電子回路設計屋なサラリーマン。録音や編集作業は独学。どっかのスタジオでアルバイトしてたとかも無し。いわゆる、見よう見まねで修行中。「何でも場数を踏まなきゃダメなのyo」が合い言葉。オーディオマニアの家に生まれ育った結果ともいえる。
二足のわらじでバンドに参加中。いや三足か?!

(安井教郎) http://tylab.dip.jp

*1:注*1:ステレオ録音する為に2本のマイクを使用するが、その配置の方法によってイロイロな方式が考案されている。XY方式とは、マイクを一点でX字状に配置する方法。イロイロな録音方法は、こちらのページhttp://pohwa.adam.ne.jp/you/music/stereo.html (ステレオ録音)が詳しいので、興味のある方は参照あれ。