野望は尽きぬ

右の子の理由・・・


ずいぶん前に、リハの後だったかライブの打上げだったか・・・それともなんでもない日にただ酔っ払っていたのかは忘れたのだけど、メンバー数人と呑んでいて「熱く」語った事があるんですが
「俺はよぉ〜、東北のホッペが赤い中学生に俺たちの音楽を聴いて欲しいんだよな〜」
最初のうち、なんで「東北」で「ホッペが赤い」なのか、みんな全く「ピン」と来ないから、さらに熱弁を振るい続けたのでした。
で、ちょっと前の事なんだけど、今月の初めごろに鬼頭ブラスとは別の仕事で青森に行くことがありまして、その内容というのが「地元の中学生ブラスバンドとの交流演奏会」みたいなものだったんですよ。
俺はガゼンハリキリマシタね!
その中で、クリニックみたいなコーナーがあったんですが、東京から向かったメンバーがそれぞれの楽器の中学生を教えるみたいな場面があって、それぞれの楽器で輪になった訳ですね。
聞いていると「どうやったら高い音がだせるんですか?」とか「早いフレーズはどういう風に吹けるようにするんですか?」とか、おそらく初めて触れ合う「プロの演奏家」に目を輝かせながら質問している。
俺も負けじと、担当する事になったバリトンサックスの女の子2人に「なんでも聞いて!」「普段、こまったり悩んだりしてること無い?」と気さくに聞いてみたら・・・
バリトンサックスやりたくないです・・・」
う〜ん
「そ、それは今俺には解決できないなぁ〜」
聞けば、最初はアルトやテナーを吹いていたけど、上級生になると強制的にコンバートされてしまうようで。バリトンになってからは部活もあんまり楽しくないと。そりゃ、他のサックスに比べたらメロディー吹くこともほとんどないし、重いしな。でも、イヤイヤやるってさぁ〜
先生もなぁ、そうまでしてやらせる事ないのになぁ〜
俺は泣きたくなってきたよ。



よし、ちょっとだけ待ってろ!
バリトンサックスがバリバリ活躍する曲を俺が作ってやる!君たちが「楽しい!」「やってみたい!」と思って演奏できる音楽が近所のCDショップで手軽に買えるようにしてやる!
それまで楽器やめんじゃねぇぞ!



(鬼頭 哲)http://kito-akira.com